Illustratorで印刷入稿データを作る際には、確認しなければいけないことが沢山あります。今回はそのチェック項目をまとめました。
入稿データ作成時のチェックポイント8個
- 塗り足し(裁ち落とし)が3mm作成されているか
- 余分なオブジェクトが無いか
- トリムマーク(トンボ)がきちんと作成されているか
- 文字がアウトライン化されているか
- 重要なものが仕上がり線より3mm以上内側にあるか
- 特色スウォッチを使っていないか
- 画像のリンク切れや埋め込みし忘れが無いか
- ドキュメントのラスタライズ効果設定が300ppi以上になっているか
塗り足し(裁ち落とし)が3mm作成されているか
断裁が多少ずれてしまっても問題ないように仕上がり線より3mm外側まではみ出しておく「塗り足し」または「裁ち落とし」は、必ず3mm以上作成します。3mm未満はNGです。
余分なオブジェクトが無いか
作品に不要なオブジェクトはすべて削除します。テンプレートレイヤーなども削除した方が良いです。アンカーが1個だけ孤立しているものは、選択>オブジェクト>余分なアンカー で選択し、削除します。
トリムマーク(トンボ)がきちんと作成されているか
トリムマークの大きさや線の設定が間違っていないか確認します。トリムマークを作成するとき、線付きのオブジェクトで作成するとサイズが違ってしまうので注意してください。線の設定は、線幅0.3pt、線の色が「レジストレーション(スウォッチパネルで透明の右にある照準マークのようなスウォッチ)」になっているかどうか確認します。
文字がアウトライン化されているか
フォントデータは、使用したフォントがパソコンにインストールされていないと表示できないため、書式>アウトラインを作成 でアウトライン化します。
重要なものが仕上がり線より3mm以上内側にあるか
仕上がり線の3mm内側までは、断裁がずれて切れてしまう可能性がある部分なので、読めないと困る文字や、重要なロゴや写真等が入らないようにします。上下左右に3mm以上余白を空けて配置してください。
特色スウォッチを使っていないか
CMYK印刷のデータに特色スウォッチが使われていると、正常に印刷できません。スウォッチパネルに特色スウォッチ(スウォッチ右下に黒丸が表示される)がある場合は、削除するかCMYKに変換します。削除した場合、特色スウォッチを使っていたオブジェクトの色は自動的にCMYKに変換されます。ブラシを使用した場合に、知らない間に特色が使われていることがあるので注意してください。
画像のリンク切れや埋め込みし忘れが無いか
画像を使った制作物の場合、画像のリンク切れや埋め込みし忘れに注意が必要です。リンクで入稿する場合は画像ファイルをaiデータと同じフォルダに入れ、まとめて入稿します。埋め込みの場合は、ウィンドウ>リンク で開くリンクパネルで画像名の右にアイコンが表示されていることを確認します。リンク画像の場合、アイコンは何も表示されません。
ドキュメントのラスタライズ効果設定が300ppi以上になっているか
「ドキュメントのラスタライズ効果設定」とは、ドロップシャドウや光彩など、効果の部分がビットマップになる(ラスタライズされる)効果の、解像度の設定です。印刷で粗くならないように、300ppi以上に設定します。